宿題は逆効果?


・イントロダクション

最近、「宿題は学力向上に逆効果である」という研究発表をちらほら見るようになりました。「そんなバカな!」と思う方も多いかもしれませんが、宿題が子どもに与える影響と、学力を伸ばすために大人はどう関わるべきかを考えます。



・そもそも宿題はなんのためにあるのか

子どもたちが計算、漢字のドリルなどをヒィヒィ言いながらやっている姿を見かけます。「宿題が多くて遊ぶ時間もないよ」という声も聞こえてきたり。学校や塾の先生が宿題を出すのは「繰り返しやることで身体に染み込ませる」ことと、「とりあえずそれだけやらせれば最低ラインは確保できる」という意図だと思います。



・宿題は多い方がいい?

最近は「宿題の多さ=しっかりした学校(塾)」という図式が出来上がっているように感じます。そんなわけで年々宿題の量は増えていて、テスト結果はもちろん、膨大な宿題をクリアできたかどうかが賞罰(評定)に関わってくるのですからやらなきゃいけません。しかし、苦悶の表情を浮かべながら解いているのをみると、果たしてそれに意味があるのか疑問です。「苦しいからこそ効果がある!」という人もいますが…



・アンダーマイニング効果

心理学の世界で認められている考えとして「アンダーマイニング効果」というものがあります。これは「内発的動機づけによって行われた行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、動機づけが低減する現象をいう。 例えば、好きでしていた仕事に対して褒美を与えると、褒美なしではやらなくなってしまう、などの現象。」(出典 ナビゲートナビゲート ビジネス基本用語集について)



・内発的動機を育むべき理由

「評定に影響があるから、やる。」というのは外発的動機です。大学受験はある程度物量でクリアできる部分があるので、たくさんの宿題を出して「ちゃんとやれよ!」と脅しておけば、受かることもできます。しかし、アンダーマイニング効果に当てはめれば、合格後にその人が勉強を続ける可能性は低い。また、内発的動機、つまり好奇心で勉強している人に比べて、外発的動機により勉強している人の習熟スピードは圧倒的に低いことがわかっています。



・エスカレーター式学校の危険性

早稲田大学に入ってみて感じたことは、「付属上がりの人はあまりすごくない」ということです。もちろん驚くような能力を持った人もいますが、あまり学ぶことに対してを熱意を感じませんでした。clue zemiへのご相談でも「中学受験は受かったものの、その後鳴かず飛ばずで…」という話が多いです。勉強のできる人は中高一貫を選択する傾向にありますが、ピークを中学受験に持ってきてしまうことが多く、大学受験や社会人になって苦戦しているのを見かけます。これもやはり、外発的動機ベースで勉強を行なっているからだと思います。



・まとめ

これをやりなさい!とジャンジャン宿題を出すことで、勉強への内発的動機は失われます。内発的動機を失うことで、習熟スピードも鈍化し、「怒られないならやらない」というスタンスになってしまう。大人がすべきは大量の宿題を出すことではなく、子どもが勉強に対して好奇心を持つように促すことだと思います。子どもが勉強のどこに好奇心を持つか、これはそれぞれなので一律の対応はできません。非常に骨の折れることではありますが、それぞれの好奇心に反応してあげられる環境づくりが何よりも大事です。


clue zemi 代表 永井 雄太郎

1980年生まれの松坂世代。
仙台一高〜早稲田大学政治経済学部。
リアル「偏差値30からの大学受験」の経験をもとに、幼児から最難関大・医学部受験まで対応の塾「clue zemi (教室・online)」を設立。並行して勉強と遊びの接点を表現するため飲食店『するめcafe』、首都圏トップランナーとのWwbコラムひらめきのタネ・2足のわらじーズ、仙台発フリーペーパー『余談Lab』の活動など。企画立案やアドバイザーなど、企業とのコラボレーションもしています。


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